1993年12月 屋久島は日本初の世界自然遺産に登録されました。
屋久島(車で一周約2時間/直径約30km)が多雨の理由は、暖かい黒潮の本流と近海からの水蒸気が山の斜面を上昇し雲となり多量の雨となるからだそうです。 屋久島は花崗岩で出来た島です。約1400万年前、地下でマグマがゆっくり冷え固まった花崗岩が少しずつ浮上し屋久島となったといわれています。花崗岩の上昇は現在も継続しています。
この地形がおりなす気候は、亜熱帯から亜寒帯まで実に北海道から九州までの気候を1島が網羅することになります。
一般的に樹齢1000年以上、標高500m以上の杉だけを「屋久杉」と言います。1000年以下は「小杉」、植林杉を「地杉」と区別します。標高では600〜1300m位で自生しますが、1200m辺りに巨大杉が多く見られます。
一般的に樹齢200〜300年といわれる杉が「なぜ、何千年もの長寿になるのでしょうか…?」。 高温多雨という自然環境と合わせて屋久杉の「樹脂の特性」にも起因しているようです。 屋久島は花崗岩で出来ているためその土台には「栄養分が少ない」、そのため他の地域に比べ生長が遅くなります。その結果、「年輪の幅が緻密になり材が硬く」なります。そして、その樹脂道には通常杉の約6倍の樹脂がたまります。そして、この樹脂に「防腐・抗菌・防虫効果」があるため、これが長寿とさせるのです。
推定樹齢2170〜7200年。別名「大岩杉」。世界最大級の杉(樹高30m/根回43m)。取材した新聞記者が縄文土器の「火焔土器に似ている」との事から命名されたそうです。
当日(3月初旬)の天候は、小杉谷(標高900m)で0℃・積雪3cm/ウィルソン株(標高1100m)で-4℃・積雪10cm/縄文杉(標高1300m)では-6℃・積雪50cmの厳しい環境でした。 6:30に荒川登山口を出発、11:30 縄文杉、16:00に荒川登山口到着。合計9時間半。 当日は雪の舞う中、滑る階段・小道に気を遣うこともあり、ややスローペースではあったが、10時間位で多少ゆっくり歩いた方が良いかもしれない。ある程度の服装の準備と覚悟が必要。
1914年 アメリカの植物学者アーネスト・ウィルソン博士によって広く世界に紹介される。
樹齢3000年、根回32m、胸高直径4.39m。株内は空洞(10畳程)で小川が流れ、大株神社が祀ってあります。1586年 豊臣秀吉の命を受け牧村の五郎七が足場を組み「京都の方向寺」建立のために切ったとされています。
切り株の上から2本の杉が生長している。これは、伐採後花粉などが切り株の上に飛んできてそこから更新する現象。
町長との懇談会では、全町民によるごみ拾いなど「世界自然遺産」保護への思い、また中部地区からの観光勧誘の期待を伺った。また、世界遺産登録日には各入場料等の半額または無料、ガイドさん統一の格好の良いユニフォーム等を提案した。今年の12月には提案が実施されるかも…。