■旭山動物園

北海道旭川市に位置する日本最北端の動物園。「行動展示」と呼ばれる独自の手法で、近年頗る人気を博している。バブル崩壊後、ほとんどの動物園が入園者数減の中、一度は廃園の危機に追い込まれながらも、“軌跡のV字回復”を遂げて話題となっている「旭山動物園」。昨年夏には月間来園者数で、上野動物園を抜いて2ヶ月連続で日本一になり、2004年度の来園者数は約145万人にも上った。一体なぜ、一地方の動物園が全国からお客さまを集めるほどに急成長したのか?その秘密は「展示」にあった。まるでペンギンが“空を飛ぶ”ように見える水中トンネルや間近でアザラシが縦に泳ぐ円柱水槽マリンウェイ、ホッキョクグマが見物客に向かってダイブするプールなど、斬新な発想で見物客を驚愕させる。そんな“軌跡を”演出したのが副園長の坂東元さん。公務員なので頑張っても給料は同じだが、お客さまに「つまらん」と思われることが一番嫌で、何かできることはないかと考え、飼育係がすごいと思ったものをお客さまに伝えよう!!と思ったのがきっかけ。「伝えたいのは命の輝き、皆さんが地球を愛し、たくさんの命が今よりも輝いていられるように…」

※今回のmemoryは滝野&中村氏の現地視察によるものです